マンションの鉄部塗装の必要性や注意点とは?基礎知識から賢い業者選定の方法まで徹底解説

マンションは鉄部の塗装が必要と聞くけど、そもそもその必要性や具体的な注意点等について気になっていませんか?

マンションの鉄部の塗装は、エントランスや手すり・階段等の錆びを防ぎ安全に使用するために不可欠なものであり、適切なタイミングで的確な修繕を行わなければ、美観の低下だけでなく事故にも繋がり、資産価値の低下を招くものでもあります。

しかし、適切なタイミングで必要箇所の修繕を行うことで、各鉄部の耐久性が増し、居住における安全性や資産価値の向上を図ることが出来ます。

このページでは、マンション運営についての専門知識がない人でも鉄部塗装に関する基礎知識から賢い業者選定の方法まで詳しく理解出来るように、以下の流れに沿って分かりやすく解説していきます。

このページをすべて読めば、マンションの鉄部塗装についての詳細な理解が得られ、適切な修繕工事を行うことが出来るようになるでしょう。

1. マンションの鉄部塗装の3つの基礎知識

マンションの塗装が必要な鉄部の例

  • 屋上を含む各箇所の手すり
  • 屋上や外壁の各種配管
  • 鉄骨階段
  • 消火栓ボックス
  • 玄関扉枠
  • エレベーターやエントランス枠
  • 防火扉
  • パイプシャフト
  • 受水槽等の架台
  • 各種フェンス
  • メーターボックス
  • 駐輪場
  • 機械式駐車場

Etc…

マンションの管理・運営において欠かせない大規模修繕とは、マンションの建物としての資産価値を維持することを目的として行う定期的な修繕を言い、躯体・設備・仕上げ部分等のマンションの各部位に関して、それぞれ居住の快適性や利便性の回復・向上、建物の環境や美観の回復、バリアフリー化というように様々な目的で行われ、管理組合主導で長期修繕計画に基づいて進めていくものを言います。

そして、大規模修繕の一種で建物の鉄部の劣化防止や美観の維持等のために必要なのが、鉄部の塗装です。

鉄部の塗装は、大規模修繕工事とは別に短期間で行う必要のある場合があるため注意が必要ですが、この章では鉄部塗装に関する基礎知識について網羅的に分かりやすく解説していきたいと思います。

1-1. マンションの鉄部塗装には2パターンある

マンションの鉄部塗装の2パターン

  1. 足場を組み大規模修繕工事の一環として行うパターン(バルコニー、外階段等)
  2. 足場を組まずに比較的短期間で行うパターン(共用部、駐輪場、屋上等)

マンションの鉄部の塗装は、各所に使用されている金属部分の錆びを防止し、マンション全体の美観を保つだけでなく、居住者の安全性を確保するためにも欠くことの出来ないものです。

鉄部の塗装は、上記の通り足場を組んで大規模修繕工事の一環として行われる場合と足場を組まずに行う場合とがあり、「バルコニー」や「外階段」・「外壁周辺の配管関係」の鉄部塗装は足場を組む必要があるため、コスト削減の意味もあって大規模修繕工事の際の外壁修繕と同時に行われることが多い箇所となっています。

一方、屋上周りの柵や避雷針、共用部分の手すりや外構部分等は足場を組まずに作業が可能となるため、大規模修繕工事時も含め、おおよそ5年周期で塗装が行われることが多い部位となっています。

そのため、マンションの鉄部塗装は上記のイメージ図のように、足場を組まない塗装工事と大規模修繕工事の際のマンション全体の塗装工事を交互に繰り返していくことが鉄部の劣化を防止するために重要となります。

従って、長期修繕計画の作成時にはおおよそ5年周期という鉄部の塗装時期を目安にしつつ、雨や日当たりの条件も含めてマンション各部の金属の劣化状況を適宜確認して、適切な修繕計画を作成すると良いでしょう。

1-2. 鉄部には大きく分けて3種類の金属が使われている

マンションの鉄部に多く使われている3種類の金属

  1. スチール製品
  2. ステンレス製品
  3. アルミ製品

マンションの鉄部の材質は、大きく上記の3種類に分けられ、建物の建築年度やグレードにより使われる金属が異なります。

また、それぞれの金属毎に特徴があり、塗装だけでなく鉄部の補修や交換も含めた修繕計画や予算計画を立てることが必要になるため、まずは自身のマンションの鉄部の材質と特徴を把握することが大切です。

1. スチール製品

一般的にマンションに使われている「鉄製品」と言われている物は、スチール製品のことを指していることが多く、スチール製品は、強度や加工性に優れている反面、錆が発生しやすく特に短期的な塗装の塗り直しが必要となる部材です。

3種類の金属の中でも最も錆びやすく塗装の必要性が高い金属で、傷みも早くその改修サイクルもおおよそ5年程度と短いだけでなく、念入りに補修を行わなければ寿命も早く尽き交換を余儀なくされ、修繕費用にも影響が出ます

従って、まずは自身のマンションの鉄部のにスチール製品がどれだけ使われているかを把握して、特にスチール製の部材の塗装の剥がれ等に注意が必要です。

2. ステンレス製品

手すり等で使われることの多いステンレス製品は、鉄とクロムの合金のため強度や加工性に優れるだけでなく、錆びが発生しにくいという特徴がありますが、コストが非常に高いという短所があります。

ステンレス製品は、錆びにくいために塗装をせずにそのまま使用されることも多くありますが、塩害地や日当たりの強い場所では塗装を行なった方が部材の耐久性が増すことになるため、マンションの立地や日照条件に応じた塗装を行うと良いでしょう。

ステンレス製品は、錆びに強いと言ってもあくまで金属であり、スチール製品の数倍のコストがかかるものであるため、定期的な塗装等のメンテナンスを行うことで部材の交換を回避でき、結果的に費用を大きく抑えることが出来ます。

3. アルミ製品

アルミ製品はスチールやステンレスに比べて強度は落ちますが、非常に錆びにくく安価という特徴があります。

アルミ製品は上記の長所や、以前に比べ技術が発達してアルミ合金の強度も増していることから、近年では多く採用されており、錆の状況に応じて場合によってはスチール製の部材をアルミ製のものに取り替えるという修繕工事も行われています。

毎回の塗装費用は決して安いものではないため、例えば足場を組まなければならない部分の部材をアルミ製品に取り替える等を行い、長期的に見てメンテナンス費用が安く抑えられるような対策を行うことも重要です。

ただし、これらの材質の特徴を理解しても、実際の修繕度合いの判断や適切な塗装の種類の選択等の各種の判断は専門知識が無ければ非常に難しいため、できれば管理会社以外の中立な外部の専門家に一度相談し、鉄部塗装を含むマンション修繕に関するコンサルティングを受けることをおすすめします

1-3. 塗装の目安となる3つの兆候がある

こんな症状が出たら塗装が必要

  1. 表面のツヤが無くなり色褪せが見える
  2. チョーキング現象が起きる
  3. ひび割れや塗装の剥がれが起きる

※鉄部腐食の場合には、塗装ではなく部材の交換が必要となることもある。

鉄部の塗装は、代表的とも言える「錆び」や「塗装剥がれ」以外にも上記のように塗装が必要となる兆候があります。

この章では、鉄部の塗装が必要とされる代表的な症状を紹介していきたいと思います。

1. 表面のツヤが無くなり色褪せが見える


出典:http://satoutosoten.com/homeblog2012_25.html

鉄部の塗装が必要となる兆候として、まずは鉄部の塗装のツヤが無くなり色褪せが発生した状態が挙げられます。

こういった色褪せ(=塗装の劣化)は、雨水や日照条件によっても変わり、日当たりの良い部分に関しては塗装の劣化も早いため、特に短期的な塗装が必要となります。

単なる色褪せとして放置してしまうと、箇所によってチョーキングの発生や塗装の剥がれが発生する等症状がどんどん進行していき、美観の低下やマンションの資産価値の低下を招きかねないため、費用面を考慮した上で短期的な塗装を心掛けると良いでしょう。

2. チョーキング現象

チョーキング現象とは、上記の写真のように鉄部表面に白い粉が浮き出てくる現象で、白亜化現象とも呼ばれます。

チョーキング現象は、雨や紫外線によって塗料の中の合成樹脂が分解されて粉状になって浮き出てくる現象で、美観に関わるのは当然のこと、雨水や紫外線から鉄部を守るという塗装が持つ機能が低下し、鉄部の劣化を早めて錆びによる漏水等の可能性を高めてしまうものです。

チョーキング現象が起きる原因としては、施工業者がきちんと塗料を混ぜていないことや気候に合わない塗料を使っていること、更には塗装手順を間違えている等といった施工上のミスが原因となることが多くあります。

チョーキング現象の有無は、写真のように手に粉が付くか等の確認で判断出来るため、日頃から鉄部の状況について注意しておくと良いでしょう。

チョーキング現象は、施工不良の場合には早くて塗装から5年前後で発生する場合があり、施工不良でなくても南側等の太陽光の強い箇所では5年前後で発生することもあるため、発生時には色あせ等が発生している劣化部分と合わせて塗装を行うことが望ましいでしょう。

チョーキング自体は通常、塗装の耐用年数が切れる10年前後で起きることが多いと言われていますが、チョーキングが発生した場合には塗料の劣化は著しく進行しており鉄部自体も急速に劣化するため、チョーキングが起きる前におおよそ5年周期で鉄部の塗装を行うことが推奨されています。

3. ひび割れや塗装の剥がれ

出典:http://nichiei-kikaku.com/blog/25

チョーキング現象を放置すると、上記の写真のように塗装の剥がれや錆びが発生し、鉄部の強度が低下していきます。

ひどい場合は鉄部が腐食して、溶接が必要となったり部材自体の交換が必要になってしまう場合が発生するため、このような状況になる前に適宜塗装を行って、鉄部の部材自体を保護していくことが重要です。

溶接や部材自体の交換が必要となる場合には、塗装とは別に多額の費用が発生するものであり、単純な腐食箇所の交換だけでは済まない場合もあるため、手間はかかりますが定期的なメンテナンスを行うことが、結果的に費用を安く抑えることに繋がることを認識しておきましょう。

※チョーキングや塗装の経年以上の劣化を引き起こす施工不良の例

塗装の不具合を起こす施工不良の例

  • ケレン作業(錆び取り)が雑で錆びが残っている
  • 錆止め処理を行わずに中塗りや上塗りをしている
  • 中塗り塗料と上塗り塗料が合っていない
  • 塗料の混ぜ方が雑で混ざりきっていない
  • 日当たりや塩害地等の立地条件を考慮せず塗料を選んでいる
  • 湿度や気温に合わせた塗料の乾燥時間を設けていない

上記は、チョーキング等を引き起こす原因となる施工不良の例です。

実際、現場でこれだけの条件をそれぞれ確認することは非常に困難ではありますが、施工不良を引き起こす原因を知っておくことで塗装会社との施工内容の打ち合わせや、施工方法等の確認において活用出来る知識であるため、丁寧な塗装を行なってくれる業者かどうかの判断材料の一つとして覚えておくと良いかもしれません。

※部材の交換が必要となる鉄部の腐食の例

上記の写真は、鉄部のひどい腐食の例ですが、腐食が進むと表面だけでなく鉄部全体がボロボロになり、錆びた鉄部による怪我だけでなく転落事故や落下事故が発生する場合もあるため、鉄部に関してはマンションの部材の中でも短期間で適宜修繕を行っていく必要があるのです。

従って、一般的な塗装の周期等で判断せずに、理事会のメンバー等が中心となって日頃よりマンション各所の鉄部の状況チェック等を行ったり、外部の建物メンテナンスに関するコンサルタントのアドバイスを受ける等、マンションの適切なメンテナンスを心掛けることが重要です。

2. マンションの鉄部塗装の2つの必要性と3つのメリット

マンションの鉄部塗装や補修は、居住者が安全に生活するためだけでなく、美観を守りマンションの資産価値の維持・向上においても重要な要素となっています。

そのような、マンションの鉄部の塗装の具体的な必要性やメリットについて紹介していきます。

2-1. マンションの鉄部塗装の2つの必要性

マンションの鉄部塗装の2つの必要性

  1. 鉄部の「美観の維持・回復」のため
  2. 鉄部の錆びを防止し部材を長命化させるため

マンションの鉄部塗装の必要性は、大きく分けて上記の2つにまとめることが出来ます。

それぞれ、マンションという居住者にとっての大切な「資産」を保護するために重要な要素と言えます。

1. 鉄部の「美観の維持・回復」のため

鉄部塗装の必要性としてまず挙げられるのが、鉄部の美観の維持・回復です。

マンションの鉄部は単純な経年だけでなく、日々の雨水や紫外線によって劣化していくものであり、メンテナンスせずに放っておくと塗装が薄くなり、錆びが発生して鉄部の急速な劣化を招くため、美観が低下してマンション全体の資産価値の低下も招くこととなってしまいます。

このような事態を回避し、鉄部の美観を維持・回復させてマンションの資産価値を保護するためにも、各種鉄部の塗装が必要となるのです。

従って、マンションの鉄部塗装は、美観や安全性の観点から「資産価値の保護」を意識して行うと良いでしょう。

2. 鉄部の錆びを防止し部材を長命化させるため

マンションの各鉄部は、材質によって錆びの度合いは異なるものですが、錆びを防止し部材を長持ちさせるためには適切な塗装が必要になります。

鉄部の適切な塗装を行っておかなければ、鉄部の腐食が発生し一度に多額の交換費用が発生し、修繕積立金では足りずに一時金の徴収や借入が必要となったり、手すりや階段部分の腐食は転落や落下事故にも繋がりかねません。

また、雨水や日照条件はもちろんですが、例えば海に近い地域では適切な塗装を行わなければ鉄部の錆びの進行が著しくなり部材の交換が頻繁になる等の事態が発生することにもなるため、部材を延命化させて居住者の安全性を確保するためにも、立地や環境も考慮して適切なメンテナンスを行うように心掛けましょう。

2-2. マンションの鉄部塗装の3つのメリット

マンションの鉄部塗装の3つのメリット

  1. 結果的に修繕費用が抑えられる
  2. 二次被害を防止出来る
  3. 売却時に高く売れるようになる

マンションの鉄部塗装を適切に行うことによるメリットは様々ありますが、大きく3つのメリットに分けることが出来ます。

以下では、それぞれのメリットについて解説していきたいと思います。

1. 結果的に修繕費用が抑えられる

マンションの鉄部の塗装も含めて、建物や住宅設備はメンテナンスを行わずにいると一度に多額の費用が発生してしまう等、定期的なメンテナンスは建物や設備の長命化にとって非常に重要な要素となっています。

車にも車検があるように、マンションの各種鉄部についても定期的な塗装を行っておくことで、本来塗装で済むはずが溶接や手すり等の全面交換になる、といった事態を回避出来るだけでなく、その他の修繕に費用が回らないといった事態を回避することも出来るようになります。

このように、鉄部の塗装に限らず建物や設備は、長命化を意識して適切な保守点検を行うことで更新周期が伸びる等、結果的に修繕費用を大幅に軽減出来るというメリットがあります。

鉄部塗装等のマンション修繕は修繕積立金を使うものであり、いかに効率良く適切な修繕を行うかが重要となるため、管理会社だけでなく、場合によっては各種専門業者やマンション修繕に関するコンサルティング会社等の専門家を上手に活用して、適切な修繕を行うことが必要です。

2. 二次被害を防止出来る

マンションの各種鉄部の劣化が著しく腐食が起きている場合、鉄部全体の耐久性が劣化して手すりが脱落したり、錆びによる外傷事故が発生する等の二次被害が起きることがありますが、日頃から鉄部の塗装や適切な修繕工事を行うことによって、これらの被害を防止することが出来るというメリットがあります。

特に、ファミリータイプのマンション等では小さい子どもが多いため、錆びによる外傷事故や手すりや柵の腐食による落下事故を防止するためにも、適宜塗装た修繕等のメンテナンスを行うことが大切です。

3. 売却時に高く売れるようになる

定期的なメンテナンスや適切な修繕を行っている場合、売却時に改めて大掛かりな塗装や修繕を行う必要が無いため、修繕が必要な物件に比べて高く売れる可能性が大きくなります

一般的に、マンションの売買を行う際には建物や設備の修繕の必要性を考慮して売却価格が査定されるため、修繕の要否やその程度に応じて売却価格が下がってしまうか、又は事前に修繕を行ってからでないと売却出来ない等、鉄部塗装等の修繕を行っておかなければスムーズに高い価格で売却出来る可能性が低くなってしまいます。

また、売却時に塗装や修繕を行う場合には急ぐあまりに不適切な業者選定をしてしまったり、見積もりや工事内容の精査をしないまま費用対効果の悪い工事をしてしまう等デメリットが大きいため、あらかじめ将来を見越して適切な修繕工事を行なっておくことが大切です。

3. マンションの鉄部塗装のための管理組合の役割とは?

マンションの鉄部塗装は、大規模修繕工事の一種と考えるものであり、マンションの修繕計画において欠かせないものであることであるため、鉄部塗装における管理組合の役割を学ぶに当たっては、鉄部塗装を含む「大規模修繕」についてを学ぶ必要があります。

従って、この章では「大規模修繕」に関する管理組合の役割を紹介していきます。

マンションの大規模修繕のための管理組合の役割

  1. 総会等の開催
  2. 大規模修繕に関する専門委員会の発足
  3. 長期修繕計画の作成又は変更
  4. 修繕積立金の運用等の会計処理
  5. 修繕等の履歴情報の管理
  6. 専有部分及び共用部分等の変更

→快適で良好な住環境作り及び資産価値の維持・向上が目的

マンションは、区分所有に関する法律により管理組合の設立が義務付けられ、区分所有者は必ずマンションの管理組合に入ることになり、区分所有者である限り管理組合を抜けることは出来ないものです。

管理組合の役割は、マンションの住環境や資産価値向上のための管理規約の作成や、大規模修繕のための長期修繕計画の策定等を行うことですが、組合員にマンション管理に関する知識やノウハウが無いことが多いために、上記の図のように一括管理として管理会社に委託している場合がほとんどです。

しかし、管理会社への委託により建物や設備の保守点検や清掃等の手間は削減される一方で、管理会社は、自社で大規模修繕を行っていたり、グループ会社や提携先が大規模修繕を行っているケースも多く、公平中立な立場からの大規模修繕の提案ではなく、利益目的での無駄な修繕の提案も少なくないために適切な修繕が行われず、逆に大きな損失が発生してしまうことが多いのが実態です。

このような事態を回避するために、管理組合が主導となって長期修繕計画を策定し適切な業者選定を行い、修繕履歴等の管理を行って次期修繕工事に備えるといった活動が必要なのです。

とはいえ、適切なマンション運営や大規模修繕に関しては、専門的な知識や経験を必要とするものであるため、組合員にマンション管理士等の有識者がいない場合には、状況に応じて外部のコンサルタントに修繕計画や内容について相談することも検討すべきでしょう。

4. マンションの鉄部塗装で絶対に外してはいけない6つの注意点

 マンションの鉄部塗装で絶対に外してはいけない6つの注意点

  1. 修繕計画の妥当性を見直す
  2. 修繕積立金が不足していないか確認する
  3. 管理会社任せにしてはいけない
  4. 管理会社経由の業者見積もりだけで判断してはいけない
  5. 修繕内容に無駄はないか必ず確認する
  6. 管理組合員が素人のみの場合には外部の専門家に相談する

大規模修繕の一環として鉄部塗装を行う場合や、短期的なメンテナンスとして鉄部の塗装を行う場合の両者において、共通して長期修繕計画の策定から実際の修繕内容や見積もりに至るまで、上記のような「絶対に外してはいけない押さえるべきポイント」があります

これらのポイントの内容を理解した上で、管理会社任せにせずに効率的かつ効果的な鉄部の塗装を行いましょう。

4-1. 修繕計画の妥当性を見直す

鉄部塗装を含む大規模修繕においては、長期修繕計画の策定が不可欠となりますが、長期修繕計画は修繕積立金の算定基準にもなり、大規模修繕を実施するために、無理のない修繕費用の積立計画を立てることも非常に重要となります。

また、マンション分譲時にデベロッパーが長期修繕計画を策定しますが、その際の修繕積立金の金額には将来的な大規模修繕の内容が適切に反映されていなかったり、早期分譲のために金額を敢えて低めに設定してるといった場合が多いため、デベロッパーが作成した長期修繕計画を鵜呑みにせず必ずその妥当性の確認を行うことにも注意しましょう。

近年は、建物の各種部材や設備の長命化及び施工技術の発達により、修繕費用や修繕周期が日々変わってくるため、3年~5年程度で長期修繕計画の見直しを行うと良いでしょう。

また、鉄部塗装も含組めて、大規模修繕を行った後には予定していた工事の実現度合い等を考慮して、適宜長期修繕計画書の修正を行うことが大切です。

4-2. 修繕積立金が不足していないか確認する

長期修繕計画の内容の精査同様に、予定している鉄部塗装や修繕工事が実施出来る程度に修繕積立金が積み立てられているかの確認を行うことが必要です。

修繕積立金が不足している場合、予定している修繕工事が先送りになってしまったり、災害等で大規模修繕が急遽必要な場合に対応出来ず、やむなく一時金として各世帯何十万円も回収しなければいけなくなるといった事態が発生しかねません。

従って、常に将来の修繕計画内容と現在の修繕積立金の額を照らし合わせ、将来的に不足が生じることが予測される場合には、事前にその旨をマンション居住者に通達し、修繕積立金の値上げを行なう等の対策を行うようにしましょう

4-3. 管理会社任せにしてはいけない

前述の通り、マンションの管理・運営は専門知識や経験を必要とするだけでなく、大きな手間や時間を要するものであることから、管理会社に一括して業務委託がなされる場合がほとんどです。

しかしながら、鉄部塗装を含む大規模修繕に関する管理会社の対応は必ずしも適切ではなく、自社や関連会社の利益追求のために不必要な修繕が行われたり、費用対効果の悪い修繕が行われる等、見積もりや修繕内容に関する精査が行われず、無駄な工事や大きな損失が発生していることが非常に多いのが業界の実態です。

従って、大規模修繕に関しては、必ず管理組合主導で長期修繕計画の策定及び修繕積立金の管理を行うだけでなく、後述のように複数の見積もりを取ってその内容を精査し最良の業者を選定するといった活動が必要になります。

その際にも、内容の精査や各種の判断に関して専門知識が必要になるため、判断等に自信が無いという場合には、外部のコンサルタントに相談することも非常に有効です。

相談料として、数十万円単位で費用がかかってしまう場合もありますが、不適切な大規模修繕で数百万〜数千万円単位で大損をすることが多い昨今の業界の実態を考えると、安心して大規模修繕が出来るのであれば決して高い費用とは言えないでしょう。

4-4. 管理会社経由の業者見積もりだけで判断してはいけない

鉄部の塗装を含む大規模修繕に関する見積もりを取る際には、管理会社任せにせず必ず管理組合でも自主的に見積もりを取るようにしましょう

前述のように管理会社自身や関連会社が建設部門や建設会社を抱えている場合、利益追求のために不適切な工事内容や金額となっている場合があり、仮に公平中立な立場から適切な見積もりを取っていたとしても管理会社が取った見積もりだけでは、内容や金額に関する比較対象が無いため、その妥当性が確認出来ません

また、工事方法に関しても、管理会社を通じて設計監理と工事を一括で発注する「設計・施工方式」と、設計監理と工事を別業者で実施する「設計・監理方式」がありますが、金額の適正さや工事体制のチェック等が出来ることから「設計・監理方式」の方が望ましいことも認識しておきましょう。

このように、見積もりは当然のこと、工事会社の選定等においても管理会社に全て任せるのではなく、管理組合が自主的にチェックをすることを常に心掛ける必要があります。

4-5. 修繕内容に無駄はないか必ず確認する

複数の業者に修繕工事の見積もりを依頼した場合、提案内容がバラバラで結局見積もり内容の比較が出来ないという場合がありますが、このような場合には無駄な修繕項目が含まれていることがあるため要注意です。

各業者の修繕内容の妥当性を判断し、合理的な見積もり比較を行うためにも事前に修繕内容をしっかりと把握して見積もりの精査をすることが大切です。

そうすることで、無駄な修繕が省かれた必要箇所だけの見積もりができ、費用や時間を無駄にすることなく効果の高い大規模修繕が実現します。

4-6. 管理組合員が素人のみの場合には外部の専門家に相談する

前述の通り、大規模修繕においては各種の注意点やポイントを押さえることが重要ですが、素人のみで構成されている管理組合の場合には、実際の長期修繕計画の策定や、そもそもの建物の各部に渡る修繕の必要性の判断、見積もり内容の具体的精査、管理会社との交渉等、様々な局面での判断は非常に難しい問題となります。

見積もりを例にとると、大きなマンションであれば10%見積もりが変わるだけで数千万〜億単位で金額が異なることとなるため、細部まで見積もりの内容を精査する必要がありますが、実際にその内容の妥当性が判断出来なければ精査する意味はありません。

従って、管理組合員に有識者がいない場合には外部コンサルタントに相談して、各種判断や運営・進行のアドバイスやフォローを受けることをおすすめします。

ここで多少の相談料がかかったとしても、上記の通り各種判断が出来ずに大損してしまうというリスクを大幅に軽減出来るのであれば、大規模修繕に関するコンサルタントに相談するメリットは非常に大きいと言えるでしょう。

5. マンションの鉄部塗装にかかる費用と時間の相場とは?

ここまで、マンションの鉄部塗装の概要やメリット及び注意点等を紹介してきましたが、実際に鉄部塗装にどれだけの費用や時間がかかるかの目安を掴んでおくことで、具体的な修繕計画や費用の見通しが立てられるため、以下の内容を読んで、おおよその費用や時間の相場感を把握しておきましょう。

ただし、費用に関しては塗装箇所の数や塗装のグレードによっても大きく異なることや、足場をかけて塗装を行うか否かによっても大きく異なるため、以下の「一般社団法人 マンションリフォーム技術協会」によるマンションの大規模修繕にかかる費用のモデルケースを参考にしてイメージを掴んでおくと良いでしょう。

5-1. 鉄部塗装にかかる費用の目安

大規模修繕にかかる費用の目安

▪️高層10階建・60戸のマンションの1〜30年目までの鉄部塗装を含む長期修繕計画の想定費用

  1. 建築関係工事(外壁、屋根、床防水、鉄部・金物類の塗装や更新合計295万円/戸
  2. 機械式駐車場(塗装、部品交換・更新)合計98万円/戸
  3. 外構関係(鉄部塗装、舗装、工作物更新等)合計26万円/戸

※上記の修繕工事の費用から60年間分の総費用を想定すると、総合計419万円/戸となる。

これは、10階建で60戸のマンションのモデルケースであり、マンションの規模に応じて費用は大きく異なるだけでなく、塗装の種類や劣化の状況に応じた費用の変動を考慮する必要がありますが、それでも戸あたり約419万円という大きな費用がかかります。

そして、全世帯合計では約2億5100万円もの大金がかかるものであるため、鉄部の塗装を含む大規模修繕は長期修繕計画の策定の段階から、慎重かつ賢明な判断が必要となるものであり、これだけの大金を任される管理組合には多大な責任が伴います。

そのため、管理会社へ任せきりにはせずに、マンションの修繕計画の立案や実際の見積もりの精査等は必ず管理組合主導で行うべきものと言えるのです。

5-2. 鉄部塗装にかかる時間の目安

鉄部塗装を含む修繕工事にかかる時間の目安

(50〜100戸の中規模マンションを想定)

▪️工事着工〜完了までの期間の目安

  • 足場等の仮設工事:約10日〜2週間
  • 外壁・シーリング等の補修及び鉄部塗装:約2週間〜1ヶ月

(※マンションの規模や、鉄部の劣化状況によって大きく異なることに注意)

マンションの鉄部の塗装に関しては、費用と同様に塗装箇所や塗装のグレード等によって大きく金額が異なるため、一概には言えませんが、足場を組んで外壁の修繕等と同時に行う場合にはおおよそ上記のような時間がかかります。

また、鉄部の塗装作業は一般的に上記の4工程に分かれており、前述の塗装が必要な場合の兆候等を参考にまずは修繕箇所の特定を行い、順次上記の流れで修繕を行います。

工程①:修繕箇所の特定

こんな症状が出たら塗装が必要

  1. 表面のツヤが無くなり色褪せが見える
  2. チョーキング現象が起きる
  3. ひび割れや塗装の剥がれが起きる

※鉄部腐食の場合には、塗装ではなく部材の交換が必要となることもある。

前述の通り、鉄部の塗装を行うに当っては、鉄部の塗装が必要となる箇所に関する調査を行いこれらの症状が出ている箇所を特定することが必要となります。

確認作業は、理事会や修繕の専門委員会のメンバーが行うことが望ましく、管理会社や施工業者任せにしてしまうことで不要な塗装がなされる場合もあるため、必ず理事や委員が実際にマンション各所の鉄部塗装や劣化の状況を確認するように心掛けましょう

工程②:ケレン作業(錆び落とし)

ケレン作業は錆び落としの工程を言い、鉄部塗装において最重要工程と言えます。

ケレンでは、サンドペーパーや電動サンダー等錆びの状況に応じて使用する機材が変わりますが、適切な作業を行わなければ錆びの上から塗装を行うことになり、塗装の寿命が大きく変わってくるため、作業中には錆び落としが適切に行われているかを確認することが大切です。

工程③:下塗り作業(錆止め処理)

下塗りは、錆止め処理を行うことを言い、シアナミド鉛錆止め塗料やエキポシ樹脂錆止め塗料等、錆止めにも複数の種類があります。

塗料の種類によって費用や錆止め効果が異なるため、マンションの立地や日照条件、部材の劣化状況等に応じて適切な塗料を選択しましょう。

同じエキポシ樹脂錆止め塗料にも、さらにグレードが分かれているため、予算や劣化状況も含めて施工業者と綿密な打ち合わせを行うことが必要です。

工程④:中塗り・上塗り作業

錆止め塗料は、錆びを抑制する効果は強いものの紫外線には弱いという特徴があるため、上塗り塗料を塗って紫外線から錆止め塗料や鉄部自体を保護します。

通常2度上塗り塗料を塗りますが、1回目の工程を中塗りと呼ぶこともあります。

塗料の耐久性は、塗料に含まれる「樹脂」の内容によって異なるものであり、アクリル樹脂・ウレタン樹脂・シリコン樹脂・フッ素樹脂等がありますが、フッ素樹脂が最も耐久性が高く長持ちする塗料と言われています。

従って、下塗り塗料同様に予算や鉄部の劣化状況に応じて塗装の種類を選択することが大切です。

※タワーマンション(一般的に20階を超え60m以上の高層マンション)の注意点

タワーマンションは、足場を組めないような30階以上の超高層マンションも存在するため、屋上からゴンドラ等で1フロア毎に修繕を行っていくことになり、その際には外壁修繕等と同時にバルコニー等の鉄部の塗装も行われますが、おおよそ1フロアに1ヶ月かかるとも言われており、高層階部分が10階分あればそこだけで10ヶ月かかる計算になります。

もちろん、複数階を同時に施工出来る場合には短縮が出来ますが、基本的にタワーマンションの外回りの鉄部塗装や外壁修繕は高層での作業となるため風が強く、強風の日は作業が出来ないこともあるために工期が長くなりやすいという傾向があります。

またコストに関しても高いイメージがありますが、一般的なマンションに比べて屋上の面積がそこまで大きくない場合も多いことから、戸数に対して防水工事の面積が小さい分、戸当たりの費用が安くなるため、鉄部塗装や外壁修繕の費用が嵩む代わりに屋上の防水工事が安価で済むことも多く、一概にタワーマンションの方がコストが高いとも言い切れません。

とはいえ、タワーマンションの修繕工事には多額の費用と時間を要するものであり、長期間に渡ってゴンドラや養生シートに覆われることとなるため、居住者との協議だけでなく専門家を交えてトラブルが起きないように修繕計画を立てることが重要です。

6. 損せず鉄部塗装を行うための賢い業者選定の4ステップ

マンションの鉄部の塗装等のマンション修繕を成功させるためには、適切な内容及び金額で工事をしてくれる施工業者を選定することが妥協出来ない最重要項目と言えますが、最良の施工業者の選び方等にも専門知識が必要となるため、一般の人にとっては最良業者の選定も頭を悩ませる問題となります。

しかし、上記のような最良業者を選定するための方法に則り注意点をしっかり守れば、素人のみの管理組合であっても、最良の業者選定が出来るようになるため、この流れに沿って優良な業者選定をし、損無く費用対効果の高い鉄部塗装を行いましょう

6-1. 一括見積もりサイトで複数の業者の見積もりを取る

マンションの各種鉄部の塗装を行うに当たっては、前述の「6つの注意点」でご紹介した通り管理会社経由の見積もりだけで判断することは絶対にやめましょう

管理会社経由の見積もりだけでは、比較対象が無いというだけでなく、利益追求のために保証期間中であるにも関わらず修繕工事を行おうとする場合がある等、管理会社に丸投げしてしまうと大損をしてしまうことがあるため要注意です。

このような事態を回避し、適切な鉄部の塗装を行うためには、まず一括見積もりサイト等を活用して複数の業者の見積もりを取る所から始めましょう

管理組合員で業者に詳しい人がいる場合には、直接業者にアプローチすることも考えられますが、複数の業者見積もりを取るには多くの手間や時間がかかるものであるため、同時に複数業者の見積もりが瞬時に取れる一括見積もりサイトが非常に便利です。

おすすめ一括見積もりサイト1:「ホームプロ

ホームプロ』は、リクルート・大阪ガス・NTT西日本・NTT東日本が出資している10年連続で利用者数No.1のリフォームサイトで、この通り出資会社が有名な大手企業であるため、とりあえず大手の方が安心して依頼出来るという方におすすめのサイトと言えるでしょう。

ホームプロは、依頼者のマンション所在地や依頼内容等に応じて最大8社のリフォーム会社を紹介してくれる大手サイトで、施主によるリフォーム会社の評判、クチコミも掲載されているため、利用者の生の声が聞ける点も心強いサイトです。

更にサイト上では、大規模修繕に関する部位別のおおよその金額例やリフォーム事例の紹介や、リフォームを成功させるためのノウハウに関する記事が掲載されているため、エレベーター修繕に限らず実例を見たりノウハウを学んで大規模修繕のイメージを掴みたいという場合にも活用出来ます

おすすめ一括見積もりサイト2:「town life リフォーム

town life リフォーム』は、インターネットサイトにおけるリフォーム部門の「利用満足度」・「使いやすさ」・「サイト利用者安心度」でランキング1位を獲得している人気サイトです。(※株式会社リンクアンドパートナーズ調べ)

このサイトでは、独自の一定評価基準をクリアした全国300社以上の業者が登録されており、タウンライフリフォーム上で各リフォーム会社の詳細・事例・商品を見ることができ、各リフォーム会社からの見積もり・提案を比べることが出来るため、各会社の強みの理解、依頼者のニーズに合った会社の発見に繋がり、納得してリフォームを進めることが出来ます。

住友不動産、住友林業のリフォーム、ミサワリフォーム等といった大手建設会社のリフォーム部門も多く登録されている等、登録基準をクリアした業者のみが登録されており、工事保証等もあるため安心して利用出来るおすすめサイトです。

6-2. 複数の見積もりを比較する(できれば外部の第三者専門家に相談する)

town life リフォーム』や『ホームプロ』を活用して複数の見積もりを取った後は、それらの見積もりの内容や金額を比較し、内容に無駄がないかや見積もりの単価等から金額差を把握して、適切な内容でなるべく安い業者はどれかや、保証の有無やその内容等を詳細に確認しましょう

例えば、同じ工事の依頼でも足場費用や配置する警備員の数の相違、塗装のグレード等によって金額は大きく異なるものであるため、業者毎の提案内容のコンセプトの違いを的確に把握することが大切です。

しかしながら、各業者の提案内容が異なるために正しい判断が出来なかったり、見積もりや保証内容の検討についても専門知識が必要なために結局判断がつかないという事態に陥ることが多いため、できれば大規模修繕やリフォームに関するコンサルタント等の外部の第三者専門家に相談し、見積もり内容の比較の仕方や押さえるべきポイントに関するアドバイスを受けることをおすすめします。

また、第三者専門家に相談することで、公平中立の立場から依頼者に最適な鉄部の塗装を含む大規模修繕の内容の判断や見積もりの精査をしてくれるだけでなく、管理会社や施工業者との交渉の仕方や注意点に関してもアドバイスが貰え、更に業者選定で終わらず鉄部塗装を含む大規模修繕の完了及び次期計画に至るまでの専門的コンサルティングを行なって貰えます

多少の相談料はかかりますが、不適切な修繕による数百万〜数千万単位の損失を回避出来ることを考えると、決して高くない必要経費と言っても過言ではないでしょう。

6-3. 各業者と金額・内容を交渉し管理組合経由で最良の業者を選定する

各社の見積もり内容比較検討した後は、それぞれの業者と工事内容や金額に関する擦り合わせや交渉を行い、その中で最もニーズに合った最良の業者を「必ず管理組合経由で」選定しましょう

複数見積もりを取っても、管理会社に見積もり内容の精査や各業者との交渉を任せてしまうと、適切な交渉がなされず結局管理会社が提携している先の業者を推してくるといった場合も少なくないことや、管理会社経由で取った見積もり内容が適正かどうかの判断材料を得るという意味でも、管理組合経由で業者を選定しておく必要があるのです。

そのため、手間はかかりますが見積もりの精査や各業者との交渉においても管理会社任せにはせず、必ず管理組合経由で納得した最良の業者選定をしておくことが重要です。

6-4. 管理会社経由の業者とも金額・内容を交渉し最終的な最良業者を決定する

管理組合経由で最良の業者を選定した後は、管理会社経由で見積もりを取得した業者とも金額や施工内容に関する交渉を行い、その上で「管理組合経由の最良業者」と「管理会社経由の最良業者」を比較検討し、最終的な最良業者を選定しましょう。

管理会社は、利益追求のために不適切な塗装や修繕の提案をしてくる場合もありますが、公平中立の立場から適切な施工会社の選定を行なっている場合には、管理会社という専門家による業者選びを通じて塗装や修繕を行うことが出来るというメリットがあるため、管理組合経由で選定した施工業者と管理会社経由で選定した業者とを比較する必要があるのです。

条件を合わせて両者を比較する際に、再度業者と交渉が必要となる場合もありますが、その時に適切な判断や決断が出来ないという場合には再度外部の第三者専門家に相談することも有効でしょう。

このように、鉄部の塗装を含む大規模修繕における最重要項目である業者選定においては多くの注意点がありますが、上記の4ステップを踏みしっかりとポイントを押さえることで、最良の業者に出会える可能性が飛躍的に向上するでしょう。

7. まとめ

いかがでしたでしょうか?

マンションの各種「鉄部の塗装」は、単純に塗装を行えば良いというものではなく、無駄なく適切な塗装や修繕を行うためには、鉄部の材質やそれに合う塗装の種類に関する知識に加え、適切な業者選びの判断等といった専門知識や経験が必要となる非常に難しい問題と言えます。

しかし、本ページでご紹介したように、注意点を押さえて的確な状況判断や最良の業者選定を行うことで、居住者全員にとって大切な資産であるマンションが長命化し、美観や安全性を維持向上させることが出来るようになります。

管理組合員や理事の人は、まず『town life リフォーム』や『ホームプロ』といった一括見積もりサイトを利用して、複数の見積もりを収集し、その上で外部の第三者専門家のコンサルティングを受けることをおすすめします。

弊社では、一級建築士・不動産鑑定士をはじめとする多数の大規模修繕に関する専門家とパートナーシップを組み、様々な問題解決のお手伝いをしておりますので、第三者専門家への相談をご希望の方は、無料相談(こちら)よりお問い合わせ下さい。

鉄部の塗装時期までにまだ時間の猶予があるという場合には、両サイトで取得した見積もりの比較を行う等して相場感を掴み、サイト内で紹介されている実例等から鉄部の塗装を含む大規模修繕に関する知識や予算に関する教養を身につけておくのもおすすめです。

<このページでご紹介したサービス>

  • town life リフォーム』:複数見積もりが取れる使いやすさNo.1の無料一括見積もりサイト
  • ホームプロ』:有名大手企業が出資する利用者数No.1の無料一括見積もりサイト

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