離婚時の不動産の財産分与問題は鑑定評価で解決!円満解決へ導く鑑定評価の活用法

離婚における不動産の財産分与で鑑定評価が活用されていると耳にしたことがあるけど、その必要性や具体的にどれだけのメリットがあるのか気になっていませんか?

不動産を含む財産分与は、専門知識を必要としたり公平性の観点からも非常に難しいものであるため、当事者間で話がまとまらず調停や裁判へ発展するケースも多く、多額の費用や時間、精神的負担が長期に渡ってかかるものです。

このような不動産に関する財産分与の問題の長期化を回避し、問題の早期解決や事前解決のための手段としてよく活用されているのが不動産鑑定評価です。

不動産鑑定評価を活用することで、損せず財産分与を行うことが出来たり、裁判等に発展しているケースでも早期解決を図ることが出来、財産分与に関する様々なストレスを大幅に軽減することが出来ます。

このページでは、不動産鑑定評価や財産分与についての知識がない人でも、不動産鑑定評価の活用のメリットや財産分与の際の注意点等について詳しく理解出来るように、以下の流れに沿って分かりやすく解説していきます。

このページをすべて読めば、不動産鑑定評価についての詳細な理解が得られ、財産分与におけるトラブルの事前回避や早期解決が出来るようになるでしょう。

1. 離婚における不動産の財産分与で鑑定評価を活用すべき3つの理由

不動産は適正な価格や活用方法等に関する専門知識が無ければ、自分にとって具体的にどれだけのメリットやデメリットがあるか等の把握が困難であり、離婚における不動産の財産分与の際は、当事者間で様々な問題が発生します。

離婚における不動産の財産分与では、不動産全般の専門家である不動産鑑定士による「不動産鑑定評価」を活用することで、不動産の適正な価格や活用方法、自身にとってのメリット等について的確にアドバイスを受けることが出来るため、財産分与問題の事前回避や早期解決が出来るようになります。

以下、不動産鑑定評価を活用すべき3つの理由について一つずつ解説しています。

1-1. 損をしない財産分与が出来るため

離婚における財産分与では、単純に公平な分割という視点だけでなく、当事者の状況に応じて必ずしも公平な分割とはならない場合もあります。

そこでまず自身が損せず不動産の財産分与を行うには、分与の対象となる不動産の適正な価値を把握することが必要となります。

「不動産の適正な価値」とは、単純にいくらで売れるかということだけでなく、後述のように上手に活用した方が長期に渡って経済的メリットが大きい場合もあるように、有効活用によって得られる価値もここに含まれます

不動産鑑定評価は、不動産の価値を最大限に引き出す活用方法の判定を行なった上で、「不動産の鑑定評価に関する法律」に基づき、不動産鑑定士が対象となる不動産の適正な価格を判定します。

従って不動産鑑定評価を活用して、財産分与の対象となる不動産の最適な活用方法や適正な価値を把握することで、割安で売却してしまったり、自身に大きなメリットのある不動産を相手方に譲ってしまう等の事態を回避することが出来るのです。

このように自身にとって損のない財産分与を行うためにも、財産分与の協議が始まる前から不動産鑑定士に相談しておくと良いでしょう。

※不動産鑑定評価についてより詳しく知りたい方はこちらをご参照ください。

不動産鑑定評価とは?査定との違いやメリット・デメリット全解説

1-2. 調停や裁判での証拠資料となるため

財産分与の協議で話がまとまらず調停や裁判に発展した場合に、判決を下すための必要書類として、対象となる不動産の適正な価格の提出が必要となる場合があります。

このように調停や裁判の際に不動産の適正な価格を提出する際に、不動産鑑定評価が必要となります。

不動産鑑定評価によって算出される「鑑定評価額」は、「不動産の鑑定評価に関する法律」に則って算出される日本で唯一の「公的証明力」を備えた不動産の価格です。

不動産の価格と言えば不動産業者による査定価格や固定資産税等の基準となる固定資産税評価額をイメージする人も多いかと思いますが、それらは不動産の適正な価値を表しているものではなく、適正価値を表示する価格として法律により公的証明力を与えられているのは「鑑定評価額」のみとなります。

従って、不動産鑑定評価を活用し証拠資料として鑑定評価額を提出することで公平な判決の一助となり、財産分与問題の早期解決に繋がります。

裁判等に発展する以前から不動産鑑定士に相談することで、問題の拡大を防ぎ、費用や時間を大幅に削減出来るようになるでしょう。

1-3. 財産分与後も見据えたアドバイスが貰えるため

前述の通り不動産の財産分与においては、単純な売却より分与後に上手な活用をすることで、長期に渡って経済的メリットを享受出来る場合があります

また不動産は、経済情勢や不動産市場に精通する知識等が無ければ、最適な活用方法を判定することは非常に困難になります。

そのため、分与後の活用によるメリットを考慮せず単純に売却してしまったり、売り急いで割安で売却してしまったりと、分与後を見据えていないがために不動産の潜在価値を生かしきれない場合があります

そこで不動産鑑定評価を活用することで、財産分与後の最適な活用を行なった場合や、地価の動向を考慮した上での最適な売却のタイミングや価格についてのアドバイス、分与後の長期フォロー等、分与の段階だけでなく長期的な目線で最大限のメリットが享受出来るようにアドバイスが貰えます

不動産は金額が大きいものであり、売却のタイミングや活用方法によって大きなメリットを享受することも出来るため、まず不動産鑑定士に相談し、長期的な目線で専門家のアドバイスを受けて判断を下すことが重要になるでしょう。

2. 離婚における不動産の財産分与で注意すべき3つのポイント

2-1. 不動産業者の査定価格を基準とした分与に注意

不動産の財産分与において、対象となる不動産の価値を把握するために不動産業者の「査定」を利用する場合が多くあります。

しかし上記のように不動産業者の査定によって算出される「査定価格」は、あくまで不動産業者による参考意見であり、不動産の適正な価値を表したものではなく、公的証明力や不動産業者には査定価格に対する法的責任は発生しません

不動産業者による「査定」には、不動産鑑定評価にように法律に則った評価方法は無く、その方法は業者ごとまちまちで精度も大きく異なります

また不動産業者は売主からの要望に早期に応えること及び回転率を上げるために、査定額を低く見積もる傾向があり、売主は知らない間に損をしている事が多くあります。

このような査定価格を用いての財産分与は、公平な分与が出来るとも限らず、また対象不動産の最適な活用方法の判定も行われないため、最適な価格やタイミングでの売却が出来るとも限りません。

従って不動産業者による「査定価格」を利用して財産分与を行う場合には、注意が必要と言えるのです。

そのため売却価格についても不動産鑑定士に相談し、適正な価格を把握した上で意思決定を行いましょう。

2-2. 他の士業の助言を鵜呑みにし過ぎないように注意

離婚における財産分与では、弁護士を始めとして司法書士や宅建士など様々な士業の人達に相談を行う場面が多くあります。

そこで注意すべきが、不動産鑑定士ではない他の士業は各分野の専門家ではあるが、不動産の専門家ではないため、「不動産の売却に関する判断や、活用方法や価格に関する助言」を鵜呑みにし過ぎると損をしてしまう可能性があるということです。

弁護士や司法書士でも不動産に関して詳しい人も多くいますが、あくまで法律に関する専門家であるため、不動産の適正な価値の判定や最適な活用方法の判定を行うことは出来ません。

また前述のように、不動産業者で活動する宅建士も、不動産の売買や賃貸に関する専門家ではありますが、やはり不動産の適正な価格や最適な活用方法等、不動産全般に精通する士業ではありません。

財産分与問題の場面では、不動産の適正な価値を的確に把握することが重要であるため、売却や活用に関する決断を行う際には、不動産鑑定士に相談するのが得策でしょう

2-3. 分与後の活用方法等も見据えることに注意

前述した通り、不動産の財産分与における注意点として、財産分与後における不動産の最適な活用方法や適切な売却のタイミング等を考慮した上で、財産分与の協議を行うことに注意すべきです。

財産分与の協議のタイミングでは、不動産の売買市場の状況的には売却に適してない場合や、早期に問題を収束したいがために売り急いでしまったりと、財産分与時だけに集中してしまうと、結果的に損失が発生してしまうことがあります

例えば売買市場が冷え込んでいる場合には、財産分与時に売却するよりも、一定期間保有することで将来的な値上がりが見込める場合があったり、低金利のタイミングであれば、対象不動産の価値を最大限に引き出す賃貸不動産を建築して長期的に賃料収入を得る等、不動産鑑定評価を活用して対象不動産の適正な価値や最適な活用方法を把握することで、大きなメリットを享受出来るようになります。

そのため、現金等の金融資産よりも敢えて不動産の分与を受けた方が長期的には大きな得となる可能性等も考慮して慎重に分与財産の選定を行うべきです。

また、複数の不動産の財産分与を行う際にも、長期的な目線でそれぞれの不動産の価値を的確に把握することで、公平かつ当事者が損のない不動産の財産分与を行うことが出来ます

このような判断は一般の人には非常に困難なものであるため、不動産全般の専門家である不動産鑑定士に相談することをオススメします。

3. 不動産鑑定評価のデメリット1<費用がかかる>

不動産鑑定評価は、上記のように離婚における不動産の財産分与で活用することで様々なメリットがありますが、デメリットとしてまず費用がかかる点が挙げられます。

不動産鑑定評価に要する費用は案件の内容にもよりますが、公的機関が鑑定評価を依頼する際に目安とされている不動産鑑定報酬基準に基づくとおおよそ上記の金額になります。

鑑定評価報酬は、対象となる不動産の種類と鑑定評価額を基に、各案件ごとの内容を加味して決定されますが、以下の3つのポイントにまとめることが出来ます。

3-1. 公的機関が目安とする「不動産鑑定報酬基準」

不動産鑑定評価の報酬額には、法律で定められた金額はありません。

そのため不動産鑑定業者ごとに金額はまちまちですが、公的機関が鑑定評価を依頼する際に目安とされている「不動産鑑定報酬基準」というものがあります。

「不動産鑑定報酬基準(クリックで拡大)

多くの不動産鑑定業者がこの報酬基準を基に、後述する案件ごとの内容を加味して報酬額を決定しています。

上記の通り、不動産鑑定評価を活用した場合数十万円の費用がかかるため、少し高く感じるかもしれません。

しかし、あくまで不動産鑑定報酬基準で考えた場合ですが、鑑定評価額5000万円未満なら評価額の約1%程度、鑑定評価額5000万円〜1億円でも評価額の約1%〜約0.8%と、報酬額の割合は非常に低く、離婚における財産分与は長期的に多くの負担がかかるものであるため、これで問題の早期解決が出来るのであれば決して高い費用とは言えないかもしれません

3-2. 不動産鑑定評価の依頼内容によって変わる

不動産鑑定評価の報酬額は上記の費用の目安の表からも分かる通り、対象が土地のみの場合、建物のみの場合、土地建物セットの場合、マンションの場合等、不動産の種類によって報酬額が変わります。

そして依頼内容や対象となる不動産の状況によっても報酬額が変動することを頭に入れておくと良いでしょう。

離婚における不動産の財産分与に関わる報酬額の割増事由

  • 証拠資料として裁判所へ不動産価格の提出が必要な場合
  • 対象不動産が遠方の場合
  • 借地権や底地等複雑な不動産の評価の場合

これらは一部の例になりますが、不動産鑑定士による現地調査の手間の増大、不動産鑑定士の法的責任の増大、確認すべき権利関係が複雑な場合、必要資料の取得の難易度等の理由によって報酬額が増加します。

逆に、1年以内に同一不動産の鑑定評価を行なっていた場合、前回の資料が活用できることもあるため「再評価割引」として内容に応じた割引をしてもらえる場合もあります。

詳しくは、不動産鑑定士の無料相談を受けた際や問い合わせに併せて無料見積もりを取ると良いでしょう。

4. 不動産鑑定評価のデメリット2<時間がかかる>

不動産鑑定評価は、依頼後にまず必要書類の収集を行い、不動産鑑定士による対象となる不動産に関するヒアリング、現地確認、関係法令等の詳細な調査、市場の分析、鑑定評価額の算出、法的根拠のあるものであることを表示する「鑑定評価書」の作成等、一定の手順が必要となります。

このように「不動産の鑑定評価に関する法律」及び「不動産鑑定評価基準」に則り不動産鑑定士が様々な調査や分析を行うため、相応の時間が必要となります。

不動産鑑定評価に要する時間は、不動産の種類や依頼内容によってまちまちですが、おおよその目安として約2週間程度の期間を見ておくと良いでしょう。

不動産鑑定業者によっては、約一週間程度で鑑定評価額を中間報告として事前に教えてくれる業者もいるため、急ぎで鑑定評価額だけでも必要である場合には、依頼時にその旨を伝えておくと良いでしょう。

また後述のように、調停や裁判に発展しておらず、内部資料として使うだけで鑑定評価書までは必要でないという場合には、より短い期間でできる「簡易鑑定」を行なっている業者もあるため、気になることがある場合はまず不動産鑑定業者の簡易鑑定を利用してみるのも良いかもしれません。

5. 「簡易鑑定評価」や「意見書」の活用でデメリットは解消できる!

不動産鑑定評価書は、高度な専門家である不動産鑑定士が直接現地に赴き調査を行い、対象となる不動産の状況や関係法令、不動産市場の分析等を行い「公的に通用する不動産の適正な価格・賃料」に関する調査内容や市場分析の内容をまとめた書類になります。

従って、調停や裁判の際に裁判所等の公的機関に提出する際に有効な資料となります。

一方、自身や家族内で参考資料が欲しい場合のように第三者へ提出する必要が無く公的効力を必要としない場合には、代わりに「簡易鑑定評価」や不動産鑑定士による「意見書」を活用することで費用を大幅に抑えることができ非常に有効になります。

5-1. 「簡易鑑定評価」とは

「簡易鑑定評価」とは、家族内でのみ参考資料として活用する場合に有効な簡易版鑑定評価書を言います。

不動産鑑定評価書と同じく不動産鑑定士が現地に赴き調査を行いますが、不動産鑑定評価書の作成に比べ記載内容や価格や賃料の評価手法等が簡易的になっているものを言います。

「簡易鑑定評価」は裁判所等の第三者へ提出する資料としては証拠能力は低くなりますが、費用は鑑定評価書に比べ3〜4割程度割安であり、通常の鑑定評価書より短い期間で済むため、財産分与に関する協議において不動産の適正な時価を把握するだけであれば「簡易鑑定評価」は非常に有効でしょう。

5-2. 「意見書」とは

「意見書」は、現地調査等は行わず不動産鑑定士が机上で対象とする不動産の時価を算出するものです。

地域の価格水準や賃料水準が知りたい場合や、以前算出された鑑定評価額の価格を現在の価値に換算してもらう際に有効な資料になります。

こちらも裁判所等の第三者へ提出する資料としては証拠能力は低くなりますが、費用は数万円程度であり、通常の鑑定評価書より要する期間も短く、かつ費用を大きく抑えることが出来るため、売買等の際の意思決定の検討資料として「意見書」も非常に有効であると言えます。

このように、離婚における財産分与の事前準備として不動産の適正な価値を知りたい場合や、調停や裁判まで発展してないけど専門家による客観的な価格を提示して欲しい等、自身のニーズに合わせて「不動産鑑定評価」、「簡易鑑定評価」、「意見書」を上手に使い分けることで、時間や費用を効率的に利用することが出来ます

6. まとめ

いかがでしたでしょうか?

離婚における不動産の財産分与は、経済的にも精神的にも大きな負担がかかるものであり、出来るだけ円満に解決するには相応の知識や準備が必要となります。

不動産の財産分与は、対象となる不動産の適正な価格の把握が困難であるがために発生する問題でもあります。

従って、不動産の財産分与による問題の回避や早期解決には、不動産鑑定評価を活用して不動産の適正な価格を把握することが重要です。

このように不動産の財産分与における様々な問題なお悩みに関しては、まず不動産全般の専門家である不動産鑑定士に相談することで、適切な対策についてや早期の問題解決に関する的確なアドバイスを受けることをオススメします。

弊社では、多数の不動産鑑定士とパートナーシップを組み、様々な問題解決のお手伝いをしておりますので、不動産鑑定士への相談をご希望の方は、無料相談(こちら)よりお問い合わせ下さい。

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